ACS726は工業や商業、通信システムのための経済的かつ高精度なAC電流検知ソリューションを実現します。また、お客様での実装が容易なパッケージを採用しています。代表的な用途として、モーターコントロール、電流負荷検知およびマネジメント、スイッチング電源、過電流検知があげられます。
完全な差動出力は、出力オフセットドリフトやコモンコードノイズに対して優れた耐性を提供します。
ACS726は、外付け抵抗やコンデンサーによりゲインと帯域幅の調整ができる完全作動型バックエンドアンプ(BEA)を搭載した最初の電流センサー製品です。 バックエンドアンプは前段回路とは完全に独立しており、使用しない場合は消費電力の削減のためパワーダウンが可能です。
本製品はチップ表面近傍を通る銅製伝導ラインと高精度、低オフセットのリニアホールセンサー回路からなります。電流は銅製伝導ラインを流れ、そこで生ずる磁界をホールセンサー回路が電流量に応じた電圧として出力します。発生した磁界とホール素子回路は近接しており、電流は効率的に電圧に変換されます。低オフセットかつチョッパースタビライズされたBiCMOSホールICが電流に比例した高精度電圧出力を提供します。出力極性は1-6ピンから7-12ピンに向かう電流に対して正の差動極性を持ちます。この銅製伝導ラインの内部抵抗は1.1mΩ(typ.)であり、低損失です。
この銅製伝導ラインはセンサー側回路(13ピンから24ピン)側と電気的に絶縁されています。
そのため、ハイサイド電流検知を行う際にもアンプや絶縁のためのコストが不要です。
ACS726は小型で薄型のQSOP24ピンパッケージ提供されます。(パッケージサフィックス LF)
リードフレームは100%スズメッキ製で、鉛フリー実装に適応します。IC自体は鉛フリーですが、パッケージ内のフリップチップ実装部に鉛入り高温ハンダを使用しているためRoHS対応除外製品です。BEA回路を除き、全てキャリブレーションされた状態で出荷されます。